増加する認知症に対応するための基礎知識

市川 隆志

アドバイザリー

日本人の平均寿命は、男性は78.53歳、女性は85.49歳。高齢化社会が進むにつれ、認知症の高齢者も年々増加し、20年後には約330万人に達すると予測されています。そして85歳以上のお年寄りの3~4人に1人が認知症といわれています。今回は、我々ひとりひとりが認知症に対応するために必要な基礎知識を学んでいきたいと思います。

認知症のタイプとして、主に以下の4つが挙げられます。

(1)アルツハイマー型認知症
(2)脳血管性認知症
(3)レビー小体型認知症
(4)前頭側頭葉型認知症

その中でも、最も割合の多いものが、(1)アルツハイマー型認知症で、約60%を占めるとされています。
ここで、主な症状を10に区分したものがありますので、ご紹介させて頂きます。(出典元:三宅貴夫医師)

①日常生活を混乱させるほど、記憶が変化する。
②計画を立てたり、問題を解決したりする能力が変化する。
③家庭、会社、レジャーで、すでに慣れたことを終わりまで、出来にくくなる。
④時間や場所について、混乱する。
⑤視覚的、空間的な関係を理解するのが難しくなる。
⑥話したり、書いたりする言葉の問題が生じる。
⑦物の置き場所を間違えたり、来た順路を思い出せなくなったりする。
⑧判断する力が低下したり、難しくなったりする。
⑨仕事や社会活動から引きこもる。
⑩気分や性格が変わる。

いかがでしょうか?該当することもあるのではないでしょうか?(お恥ずかしい話ですが、私も2、3つは該当しているはず…)年齢の進行により、当然発生する症状ではないかと思いますが、その程度が激しくなれば、『認知症』になるということです。そう考えれば、誰にも可能性がある病気ですので、我々ひとりひとりが真剣に取り組む必要があり、医療・介護制度のみならず、社会制度そのものに対して、適切な対応が求められていると考えます。

経営コンサルティング部 部長

著者紹介

市川 隆志
医業経営コンサルティング部 部長

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