平成28年分の路線価図等が公開されました

左藤 祐依

税務・会計

今回公表された路線価は、財産評価基準として、平成2811日から1231日までの間に、相続、遺贈又は贈与により取得した財産にかかる相続税及び贈与税の財産を評価する場合に適用されます。

※路線価が決定するのは、11日時点の価格のため、4月に発生した熊本地震の影響は反映されていません。熊本県では地震による土地の陥没や土砂崩れなどで評価額が低くなる地域もあります。このため、熊本地震後に相続や贈与が発生した場合には、被害状況に応じて個別に評価額を定めることにより、実情よりも重い税負担が課されることがないようにしています。

昨年度と比較すると、全国の平均変動率は0.2%増、福岡県は0.8%増でした。差し込みイラスト

弊社の福岡オフィスは、福岡市博多区博多駅前1丁目の大博通り沿いにあります。大博通り沿いに面している路線価を昨年度と比較すると、約18%増で上昇していました。福岡県の路線価上昇には、訪日外国人の増加によるインバウンド消費の増加が影響していると考えられます。

経済観光文化局観光産業課の発表では、平成27年の福岡空港・博多港から入国した外国人の数は、初めて200万人を突破し、国内全体の前年比44%を大きく上回る前年比73.1%(約88万人)増の208万人となり、4年連続で過去最高を更新している、とのことです。

上記のことより、路線価が上昇するのは、経済状況が好転しているからであると捉えることができますが、相続や贈与、事業承継を控える人にとっては、土地の評価額が増加し、支払うべき相続税や贈与税が増える結果となってしまいます。

 

福岡支店 

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左藤 祐依
税務会計コンサルティング部 税務会計3課

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