平成24年労働者健康状況調査 公表
佐々木総研
人事労務厚生労働省は9月19日、「平成24年労働者健康状況調査」の結果を公表しました。ここでは、メンタルヘルスケアに関する事項を一部ご紹介します。
【事業所調査】
過去1年間(平成23年11月1日から平成24年10月31日までの期間)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は8.1%、そのうち、職場復帰した労働者がいる事業所の割合は55.0%となっています。また、メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所の割合は47.2%で前回の調査を上回り、300人以上の規模の事業所では9割を超えています。取組内容では、「労働者への教育研修・情報提供」が46.7%で最も多く、「管理監督者への教育研修・情報提供」、「社内のメンタルヘルス窓口の設置」と続いています。
【労働者調査】
仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者の割合は60.9%で前回を上回り、その事柄の内容は「職場の人間関係の問題」が最も多く、「仕事の質の問題」、「仕事の量の問題」となっています。相談できる人がいる労働者のうち、「家族・友人」と回答した人が86.7%と最も多く、次いで「上司・同僚」が73.5%となっています。また、実際に相談した労働者の割合は73.8%で、相談した相手は「家族・友人」が82.1%、次いで「上司・同僚」が66.9%となっています。
メンタルヘルスケアは、上司や人事担当者が一人で抱えきれるものではなく、事業所としての取組が必要です。誰にでも起こり得ることであり、決して対岸の火事ではありません。社内の相談窓口とともに、事業場外資源を活用して、今後のメンタルヘルス対策をされることをお勧めします。
経営コンサルティング部 人事労務支援課 社会保険労務士
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