地域医療構想について
長 幸美
アドバイザリー病床機能報告が開始されて3年。
自院の医療機能を評価し、二次医療圏・・・つまり生活圏域ごとにその特徴を把握して、「その地域の特性に応じた形で医療機能を確保する」というのが目的で病床機能報告が開始されました。初年度、2年目
も「こうしたい」という医療機関の意思表示を行う形で病床機能報告を出されていましたが、今年に入り県で精査をされ矛盾があるところには「お問い合わせ」が入っているとお聞きしています。今年の病床機能報告では、より具体的に矛盾がある病床については「ヒヤリングを行う」ということを指導されているようです。
そもそも「地域医療構想」は、地域の実情に応じた病床機能と在宅医療・
介護を充実させ、「地域の中で暮らし続ける」体制をつくりましょう、という目的があります。
団塊の世代が75歳を超える2025年に向けて、少子高齢化問題も重なり、少ない働き手で効率よく医療・介護の提供体制を整えるとこと、さらに「その人が住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けること」が求められています。財源も人も制約がある中で、必然的に自院だけで完結しようとしてもうまくいかなくなることが予測されます。
医療機関としては「生活を支える医療の提供」を意識し、そのために必要なサービス(介護サービスや地域など)に「つなぐ」ということを意識していかなければならなくなっています。今までにない変革が求められているのです。
経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
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