【医療介護あれこれ】白熱道場を受講して①

長 幸美

アドバイザリー

年度末から3週間の土日を利用して、一般社団法人日本地域統合人材育成機構(J-RIHDO)主催の「白熱道場_第16期」に参加しました。

J-RIHDOの理事長 重田由美氏は、花立セミナー第1期生で、現在は、「特定非営利活動法人全国連携実務者ネットワーク」の理事でもあります。もともとは看護師資格を持ち急性期病院の連携部門にかかわられておられました。

私は、第10回花立セミナーの講師をされたときにはじめてお会いした時は、キラキラと輝き、前向きな姿に魅了されました。その後起業され、医療機関にいた立場・経験を活かした人材教育を行っており、その接遇研修・教育は定評があります。お会いするたびに進化されている様は、目をみはるばかりで、「地域を巻き込み・巻き込まれる連携」「町づくり」に必要な繋がりを構築するための活動を行っていらっしゃいます。

この白熱道場は、生き心地の良い社会をつくる」ということ、携を行うために必要な8つの技術を磨き、地域の中で複雑な課題に対応できる総合力を養うことを目的として、人材育成のプログラムです。科目は8科目 5日間、合計28時間の講義です。
インプットとワークを通して、自分の中に取り込むこと、アウトプットをして定着させることと、非常に実践的な内容になっています。そして、修了者には
「ヘルスケアエバンジェリスト」という称号が与えらます。

コラム1

 

「白熱道場」が目指すものは、「思考力・実践対応力を未来志向で強化する」ものとさ、そのために必要な力が8つあると考えられています。

1.  知る力            ・・・医学的専門知識

2.  伝える力        ・・・プレゼンテーション

3.  対応する力     ・・・ホスピタリティ

4.  く力            ・・・ファシリテーション

5.  考える力        ・・・ロジカルシンキング

6.  分析する力     ・・・アナリティクス

7.  デザインする力・・・システムデザイン

8.  実践する力     ・・・マネジメント

これら「8つの力」を5日間かけて学んでいきます。この8つの力・・・いうのは簡単なのですが、本当に奥が深い・・・この一つ一つを見ていきましょう。

【知る力】
キーワードは、「無知の知」を知る、「自分ごと」としてとらえること
私もそうですが、中途半端に聞いたことがあると、「知っている」と勘違いしてしまう。本質はわからないことが多いし、知らないことばかり・・・そのことを3現主義(現場、現物、現象)+2原主義(原理、原則)を合わせた、5現(原)主義が大事であること。私も、「答えは現場にある」と思い、日々のヒアリングや現場に行くことを大事にしたいと思っています。これは本当に大事なことなんだなと改めて感じました。
また、地域を見ていくときに「医療」の観点をもって見ていくこともとても大事です。何か困ったことが起こった時に、速やかに適切につないでいくためには、「知る」ことがとても重要だと思いました。

 

【伝える力】
キーサードは、まとめる力、他者理解
伝えるときの伝え方がとても大事であること、PLEP法など、その時の状況に合わせて伝えることで、無駄に不安や心配をさせることなく、伝えることができることを学びました。これは病院の現場だけでなく様々な職場でもありうることです。上司に、仲間に、他の事業所の方にお願いするときに多くの「報告」「依頼」「お伺いを立てる」ことがあると思います。私も、日々様々に伝えることをしています。その時々に合わせた伝え方は難しく、ポイントがずれてしまうことも多々ありますよね。
ポイントは、「結論」を伝え、なぜならば「理由や現象、何が起こっているか」「どう考えているか」ということを伝え、再度「結論」を伝えること。また、「聴いてもらう技術」も必要なのだということを改めて学びました。

 

【対応する力】
キーワードは、つながる心、他者理解
ここでも「他者理解」という言葉が出てきます。相手を理解すること、ゼロベースで受け入れる心が大事なのだと思います。
また、つながるということは、ミーティングを行うことヒヤリングを行うときにも、相手に対するお作法があり、「相手を大事に思う心をどう伝えていくのか」「相手を大切に思う心を伝えていく」という「技術」といってもいいのではないかと思いました。最初はぎこちないかもしれませんが、継続することにより自分のものになっていくと思います。
また、「信用」と「信頼」の違いを意識するきっかけとなりました。
「信用」は今までの自分の行動により、相手が感じること・・・つまり過去に対する評価。「信頼」はこの「信用」の上にあり、将来の私の行動に対する期待であるということ。なるほどなと思い、私たちはお客様に、関連がある方々に「信頼されているのだろうか」と改めて考えました。

 

【導く力】
キーワードは、相手の良さを知ること、自分の癖を知ること
導く力というと何かを成し遂げるために「引っ張っていく」というイメージを持たれるかもしれません。ここでいう「導く」ということは、会議やミーティングの中でファシリテーター」として軌道修正をして、対話を進めていく力、ということになると思います。私も病院の中で会議やミーティングを行うときに、よく経験していましたが、多職種で話すとどうしても「声が大きい人」「理屈で攻めていく人」などまた「不平不満」を言う人に引きずられて、「何の話をしていたんだっけ?」と論点がずれて結局何をしていたのかわからない状況になるというようなことがありました。
私の今の仕事ではこのファシリテーションがとても大事だなと思うことが多く、「そもそも何を話ししているんだったっけ」という話を引き戻すタイミングや、「今の話を要約するとこういうことかしら」とそれぞれの意見を共有化し、わかりやすくしていくことも大事になります。
問題抽出の時には、抽出することに集中すること、無意識を「意識化」していくことも必要ですし、他の視点に目を向けることを意識することも必要になってきます。

 

※今回の記事は少々長いため2つに分けております。続きは「白熱道場を受講して⓶」でご紹介しますので続けてご覧ください。

医業経営支援課

著者紹介

長 幸美
医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント

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