【医療介護あれこれ】接遇レッスン「Webミーティング」
長 幸美
アドバイザリーコロナ禍で一番変わったところは、Webミーティングが一般的になったことではないでしょうか? 緊急事態宣言下で、対面での集合研修等がなくなり、懇親会も久しく開催されていません。外部の業者様や実務者の仲間との打ち合わせや情報交換、セミナーなどもWeb開催が増え、参加する機会も増えてきているのではないでしょうか?
病院では面会禁止となり、「オンライン面会」なるものが一般的になりつつあります。
医療機関や介護事業の中では、多職種カンファレンスを行うことや感染対策・医療安全などの研修会の開催や施設基準の中には、研修要件などがある場合があります。コロナ禍で緩和措置が出されていますが、現場では「情報共有」の重要性等が高まり、Webミーティングを活用して情報共有を行う場面も増えてきました。
そこで、今回は、Webミーティング等での身だしなみやマナーを考えてみたいと思います。
【Webミーティングとは】
ZoomやTeamsなどのWebミーティングシステムを通して行われます。インターネット環境があれば、パソコンだけではなく、タブレット端末やスマートフォン等でも参加は可能です。とても気軽に参加できるだけに、メリットデ・メリットを知り、効果的に参加するようにしましょう!
■Web会議のメリット
何といっても手軽さでしょう。遠隔地でも直接意見交換ができることです。
テレワークの強い味方ともいえます。
資料等も事前に配布しておけば、画面上で大きくしてみることもできますし、画面を共有することによりPowerPointを使ったプレゼント同様に説明を行うこともできます。
遠方に出かける必要もありませんから、交通費や宿泊費等もかからず、時間のロスも少なくなります。
■Web会議のデメリット
自宅等で参加できるために、ラフになりすぎるところもあるかもしれません。
意見をなかなか言えず、熱量が伝わりにくいということもお聞きします。このため、一方的に説明を聞いて終わり、ということも少なからずあるようです。
これまでのように隣の方とこっそり意見交換や聞くことはできません。つまり雑談ができないのですね。
【Web会議でのマナー・気を付けたいこと】
Web会議はどこにいてもインターネット環境さえあれば繋いで話をすることができますのでとても気軽に活用できるものです。
対面では見えてこなかった点も含めて注意点やマナーを見ていきましょう。
■準備段階: 使用機種・カメラやマイクの確認をしましょう!
使用するパソコンやタブレット等により、操作方法が違う場合がありますので、マイク操作、音量の確認などは事前に行っておきましょう。
① カメラの位置
⇒カメラの位置を確認して、下から映らないようにしましょう。
② ネーム(名前表示)
⇒「名前@所属」など、ミーティングの内容により、わかりやすくしましょう。
③ 背景・明るさの確認
⇒机の配置により、窓を背にしている場合など、逆光になると、顔色が暗く・くすんで
見えます。顔がよく映るようライトで補正する(可能であれば自然光をあてる)ようにしましょう。
④ イヤホン・マイクの音量確認
⇒環境を変えると、イヤホンが反応しなかったり、電源が入っていなかったりします。
充電されているか、パソコンの設定で聞こえるか、確認しましょう。
⑤ パソコン操作・・・マイクの操作、資料共有等の操作
⇒マイクをミュートにしたり、画面共有して資料を映し出したり、事前に動作の確認を
しておくことをお勧めします。
意外とうっかりするのが、背景の映り込みです。
自宅で参加する場合や職場で参加する場合など様々だと思いますが、生活感あふれる場所で参加者に見えてしまったり、患者さんの名前が書いてあるカルテ庫の前だったり、で個人情報が暴露されていないか、注意しましょう。
■身だしなみ
在宅勤務や暑い時期ですので、身だしなみがおろそかになりがちですが、
よれよれのTシャツや寝ぐせがついたまま、「今起きてきました」というような状況はよくないですね。
また、思った以上に顔色はくすんで見えます。下地や口紅など男性であれば髭の手入れなど、されたほうが良いと思います。疲れて見える場合がありますよ。
また、ミーティングの内容によりますが、ラフな格好の中にも、相手に好印象を与える服装を選びましょう。襟がついているポロシャツなど、よい印象に見えます。
また、これから暑くなると、映るのは上半身だけだからと油断しがちです。
ある会議中に、資料を取りに行く必要が出てきたときについうっかり立ち上がって、あられもない姿だった・・・なんてことにならないように注意しましょう。
■姿勢
Webミーティングで案外油断してしまいがちなのが、姿勢です。
長時間になってくると、横を向いたり、肘をついたり、あくびをしたり、爪の手入れをしたり、椅子にうもれてきたり・・・油断は禁物です。見られていますよ!
疲れないようにしつつ、椅子に腰を掛け、背筋を伸ばしておくことは、仕事モードに切り替えるうえでも有効ではないかと思います。
■話を聞くとき
Webミーティングでは、声を出して相槌を打つことは避けましょう。できるだけ、表情豊かに、明るい表情を心がけましょう。また、少し大きめの表現が必要です。手をたたく、大きく頷く、OKサインを出す、など、身振り手振りを有効に使いましょう。
■話をするとき
手をあげたり、リアクション機能を使ったりして、話をしたいということをアピールしてから、話始めましょう。Webミーティングではマイクを通して声を相手に伝えます。このため、マイクの性能にもよりますが、聞こえにくい状況が発生しやすくなります。
どのような場合でも聞こえやすいように、いつもより、ワントーン上げて、ゆっくりと、はっきり区切って話をするように意識しましょう。
また、発言時には、所属と名前をいうこともマナーになってきます。
■できるだけ静かな環境で!
Webミーティングでは、環境音により発言者の声を遮ってしまうことがあります。
会議の参加者が多くなればなるだけ、そういった問題は起こってきます。できればひとり1台の端末で参加することが良いでしょうし、発言するとき以外はミュートにしておく方が良い場合があります。
【まとめ】
これからさらにいろいろな場面でWebミーティングが行われていくと思います。様々なビジネスシーンでも使われてくる時代になってきました。対面の会議などでも所属と氏名を明確にすることは求められてきますが、Webミーティングの場合、より一層印象が少なくなりますので、15秒程度でできる簡単な自己紹介を考えておかれるといいかもしれません。相手のことを意識しながら、皆さんも使ってみてください。
医業経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
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