令和6年診療報酬改定前に・・・
市川 隆志
医業経営支援医療機関の皆さま方におかれましては、いよいよ、令和6年度診療報酬改定が迫ってきており、様々な情報が錯綜し、落ち着かない感じが出てきているのではないでしょうか?
多種多様な利害関係が絡み合い、なかなか焦点が定まらず、年末まで縺れ込みそうな気配を感じているのは私だけではないはずです。だからこそ、一度、現状を正確に把握しておく必要を感じております。
といいますのも、最近、医療機関が経営する介護事業所の業績悪化に関する相談が激増しており、各介護事業所の業績を従来のように看過出来ない状況が非常に多くなってきております。
端的に申し上げますと、『医療機関の利益を介護事業所の損失で消してしまう』、 これまでも、そういう傾向は顕著でしたが、利益を損失が上回る、すなわち、医療機関そのものの事業継続に支障を来しているという事象が発生しているケースが散見されます。
これまでは、医療機関の患者さんを確保する為という大義名分の下、介護事業所から発生する損失については、大目に見て、業績については追及せず、現場管理者に任せる、というスタンスで運営・経営されてきたかと思われます。
しかしながら、そのままでは、『本末転倒』となりかねず、一気に正確な業績把握としての部門別損益計算まではハードルが高くとも、せめて、部門別人件費だけでも把握され、改定率が明らかになる前に、介護事業継続性に関して、現場の方々の意見も含めて、検討して頂きたいと存じます。
もちろん、弊社でのご支援も可能ですので、担当者に相談して頂ければ幸いです。
2023年9月4日
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 部長
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