~2024年の公開映画のベストテンを選んでみました~

森 𠮷隆

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毎年この時期の映画界は、前年公開された映画のベストテン選出や賞の発表等が様々行われていますが、それに倣って私も昨年2024年を振り返り、マイベストテンをあくまで独断と偏見で選んでみました。

(※原則として、福岡県で劇場初公開された作品を対象としています。)

日本映画。①夜明けのすべて②ミッシング ③アイミタガイ ④52ヘルツのクジラたち ⑤ぼくが生きてる、ふたつの世界 ⑥ルックバック⑦どうすればよかったか?⑧あんのこと⑨ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ⑩侍タイムスリッパー   

(総評)①③⑤のように優しさや暖かみを感じる作品に魅力を感じた年でした。とはいっても3作品とも決して過度な情感に訴える事なく、対象から一歩離れたような程よい距離感に好感を持ちました。その一方現実の厳しさや醜さを描いた②④⑦⑧、当然観ていてつらくなる場面もありますが、それ故に作り手の思いが強く響きました。⑦統合失調症を患った姉とその家族を捉えたドキュメンタリー。監督でもある弟の無念さが胸を打ちました。⑥上映時間1時間弱ながら、充足感溢れるアニメーション。⑨はアクション、⑩は時代劇、それぞれのジャンルに対する愛着と心意気を感じました。

外国映画。①オッペンハイマー②哀れなるものたち③アーガイル④ありふれた教室⑤マリウポリの20日間⑥ロボット・ドリームズ⑦瞳をとじて⑧エルガルド・モルターラ ⑨私ときどきレッサーパンダ⑩ダム・マネー ウォール街を狙え! 

(総評)きな臭い世界情勢を反映してか、①⑤や「関心領域」「人間の境界」等戦争が関連する映画に印象が残りました。②奇怪でグロテスクな世界観な中、逞しくしたたかに生きていく女性(といっても人造人間ですが)。アクの強い作品だけに観る人を選ぶかも。③後半のいい意味での悪ノリ感、私は十分ノレました。⑥セリフなし、手描きのシンプル(といっても描写は細かい)なアニメーションながら、ラストは思わずホロリ…。子供から年配まで幅広い層に勧められる作品ですが、この感覚は大人の方が刺さるかも。

著者紹介

森 𠮷隆
人事コンサルティング部 労務コンサル課 シニアコンサルタント
(特定社会保険労務士)

「WOWOW映画王選手権」2001年、2002年本戦連続優勝、2011年本選準決勝進出、2013年本戦準々決勝進出。2012年「スカパー!映画クイズ選手権」本選優勝。映画検定1級(2014年は首席合格)。

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