災害への備えを考えてみませんか
楢橋 信一
その他5月28日、政府の中央防災会議は、南海トラフ巨大地震対策についての最終報告を発表しました。その中で、今後予測される巨大地震への対応として事前防災の重要性を強調しており、とりわけ注目すべき点として、各家庭が1週間分以上の食料品などを備蓄する必要性を指摘しています。
地域柄、南海トラフ巨大地震の脅威を身近に感じにくい面もありますが、この地震だけに留まらず、いつ発生するかわからない“自然災害への備え”との広い意味で、揃えるべき備蓄品について考えてみたいと思います。
緊急事態を凌ぐために最低限必要なものとして、①水、②食料、③電気、④ガス、⑤医薬・衛生用品が考えられ、代表的な品目は次のようになります。
①ペットボトルの飲料水など
②アルファ米、フリーズドライ・レトルト食品、カンパン・飴、割れない食器、万能ナイフなど
③乾電池、携帯電話の電池充電器、懐中電灯、携帯ラジオなど
④カセットコンロ、ガスボンベ、マッチ・ライター、ろうそくなど
⑤救急セット、常備薬、簡易トイレ、生理用品、トイレットペーパー、ウェットティッシュなど
これらの品目は、日常生活でも使用でき、使用期限が切れそうなものでも廃棄せずに更新することができるので、無駄になることはありません。アウトドア系ショップやインターネット通販などでお買い求めいただけます。
東日本大震災の折、共助すなわち人と人との助け合いにより、支援物資が被災者に回り、発災直後からの避難生活を支えた点は記憶に新しいところです。一方で、公助すなわち国、自治体などの行政機関、電気・ガス・水道などを提供する公益事業者による支援活動が、被災者に届くまで相当の時間を要する事を学習しました。また公助の場合、公平性の観点から支援内容に多くを期待できない点も知りました。
今回の報告は、発災後1週間は共助・公助が届かなくても、自助で緊急事態を乗り切る備えを国民に要請しています。これを契機に、発災直後の初動期間を自分たちで生き抜くための備えについて考えてみてはいかがでしょうか。
インターネット上では、上記以外の詳細な備蓄品リストを閲覧することができます。これらの情報を参考にしながら、独自の備蓄品リストを作成し、万が一の災害に備えておきたいものです。
財務コンサルティング部 第二部
著者紹介
- 総務部 部長
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