日本版ISA(少額投資非課税制度)がいよいよ始まります
佐々木総研
税務・会計長いデフレ状態から一筋の明かりが見え始めました。4月後半の日経平均株価は14,000円に届こうとしています。これまでの保守的な資産運用から積極的な投資にシフトしていく人々が多くなっている傾向の表れです。
資産運用投資は社会貢献とも言えます。なぜなら、ひとりひとりの投資行動が社会のお金を循環させ、消費の活性化、産業の発展にもなるからです。そのような中、証券優遇税制が今年いっぱいで終了します。しかし、それに替ってこの投資活動を後押ししてくれる少額投資非課税制度が発足します。この制度は、英国で今から14年前からスタートしたIndividual Saving Accountという個人貯蓄口座のことをいい、わが国ではこの頭文字をとって、日本版ISAといいます。
これまで、投資優遇税制があるにもかかわらず、投資に対して目を向けられなかった人も、時間をかけて資産を育てることができるこの制度は取り組みやすいと思います。
日本版ISAの概要
1.非課税対象:非課税口座で保有する株式投資信託や上場株式の配当所得、譲渡所得
2.非課税投資枠:毎年 新規投資で100万円を上限とします。
3.非課税投資総額:500万円(毎年100万円を上限に5年間)
4.非課税期間:投資を始めた年を含めて、5年間
5.途中売却:自由(ただし、売却部分の枠は再投資できません)
6.口座開設数:原則1口座のみ
7.開設資格者:その年の1月1日現在、20歳以上の居住者
8.新規投資できる期間:2014年1月から2023年12月まで
注意点
・非課税口座を開設したのちは、一定期間は金融機関を変更できません。ただし、2015年から対応可能の情報も出ています。今後、留意していきます。
・非課税口座以外の口座で生じた損益と通算ができません。
・一般口座(一般預り)、特定口座(特定預り)でお持ちの商品をISA口座(少額投資非課税口座)に移管することはできません。
口座開設に必要なもの
・「非課税口座開設申請書 兼 非課税口座開設届出書(仮称)」のほかに、2013年(平成25年) 1月1日現在の住所を証明する書類として「2013年(平成25年) 1月1日現在の住所が記載された住民票の写し」
詳しくは、口座開設予定の金融機関にお問い合わせください。
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