2016年こそ

佐々木 直隆

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「今、世界は大きな転換期に差し掛かっており、その変化の行く先がはっきり認識できていないことによる大きな不安が広がっている。それは、18世紀以来の根本的な世界の変化であり、アメリカもその支配力を失うであろう。それは、今後30年間は続く転換期であり、それがどのような姿であるか明らかになるには、あと10年間かかるであろう。」
これは、2005年に亡くなったドラッガーの、2005年に遺した言葉です。

我が国は、昨年、30万人近い人口減少となりました。江戸末期が約3千万人の人口とされていますが、1900年は4千万人、2000年には1億2千万人を超えています。単純に言えば、毎年80万人ずつ増えたことになります。明治以後の、そして、ドラッガーが「20世紀の奇跡」と讃えた、第二次世界大戦後の我が国の復興は、こうした人口のボーナスが大きく寄与しています。一転、これからは、少子高齢化と人口の自然減で世界のトップを走る国になります。我が国も世界もまったく経験したことのない状況のなかで、いかに真に豊かな社会づくりが出来るかが問われています。すべての組織、地域での関係性、価値観の多様性の共存等、新たな社会の創造へ取り組んでいかなければなりません。

宮澤賢治は、「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない。」と書いています。2016年が、我が国にとって、世界にとって、そこに生きるすべての人々にとって、佳き年となりますように。

追伸:20年以上支援してきた「ペシャワール会」が、アフガニスタンへの日本政府の開発援助として農地の復興をお手伝いすることとなりました。喜ばしいことです。

2016年 元旦
佐々木総研グループ
代表

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佐々木 直隆
佐々木総研グループ 会長

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