ふるさと納税に係る返礼品の送付等について
峯 良輔
税務・会計総務省は「ふるさと納税に係る返礼品の送付等について」という通知を4月1日付で各都道府県知事宛に出しました。内容はふるさと納税に対する返礼品の内容や金額の基準を示したもので、過熱する返礼品競争を抑制する狙いがあるようです。
平成20年度税制改正によって創設されたふるさと納税制度ですが、これまでに多くの方がこの制度を利用され、地域の活性化につながっています。その一方で、ふるさと納税の返礼品の送付は各地方団体間で競争のような状態になっており、一部の地方団体においてはふるさと納税の趣旨に反するような返礼品が送付されているという指摘がされています。
この通知では、ふるさと納税額に対する返礼品の調達価格の割合について具体的な基準を定めており、「社会通念に照らし良識の範囲内のものとし、少なくとも、返礼品として3割を超える返礼割合のものを送付している地方団体においては、速やかに3割以下とすること。」としています。また、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品として下記のものをあげています。
ア.金銭類似性の高いもの(プリペイドカード、商品券、電子マネー・ポイント・マイル、通信料金等)
※使用対象となる地域や期間が限定されているものを含む。ふるさと納税事業を紹介する事業者等が付与するポイント等を含む。
イ.資産性の高いもの(電気・電子機器、家具、貴金属、宝飾品、時計、カメラ、ゴルフ用品、楽器、自転車等)
ウ.価格が高額のもの
エ.寄附額に対する返礼品の調達価格の割合の高いもの
総務省は今後、地方団体の返礼品の見直し状況について随時把握していき、その結果の公表も検討しているとのことで、今後のふるさと納税制度に大きな影響をあたえることになりそうです。
税務会計1課 マネージャ
著者紹介
- 税務会計コンサルティング部 次長
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