パワハラ防止策、企業に義務付け
白石 愛理
人事労務厚生労働省の統計によると、都道府県労働局への職場の「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数は増加
傾向が続いており、民事上の個別労働紛争の相談内容件数で6 年連続トップとなっています。加えて、
嫌がらせやいじめ、暴行を受けたことによる精神障害の労災認定件数も増加傾向にあります。
そこで厚生労働省は、パワーハラスメントの防止に向けて法律を整備する方針を示しています。対策に
取り組まない企業には、厚労省が是正指導や是正勧告などの行政指導をして改善を求め、それにも従わ
なければ、企業名を公表することができるとの規定も設ける予定です。法律で求める企業への具体的な
内容としては、社内相談窓口の設置、加害者の懲戒規程の策定、社内調査体制の整備、当事者のプライ
バシー保護などの義務化や、企業による一定の対応措置のガイドラインを定めることも検討しています。
これを機に、パワハラ防止の必要性を広く周知し、職場環境の意識を変えていくことが望ましいです。
人事労務課
著者紹介
- 人事コンサルティング部 労務コンサル課
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