マイナンバー通知カードが廃止になります
峯 良輔
その他政府は平成31 年3 月15 日に「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律案」を通常国会へ提出しました。今国会で成立となる見通しです。
この法律案は「デジタル手続法案」と呼ばれており、“行政手続のデジタル化の推進”を目的としています。国の行政手続については原則オンライン化とし、手続に伴う本人確認や手数料の納付も電子署名や電子納付で行うことになります。
一方で、地方公共団体等の行政手続についてはオンライン化への努力義務が課されることになっています。このオンライン化を実現するためにはマイナンバーカードの普及が必要不可欠と言われています。その理由は、マイナンバーカードに内蔵されているIC チップを利用してオンライン手続や本人確認を行うためです。しかし、現在の普及率は全体の約13%となっており非常に低迷しています。マイナンバーカードは交付申請をすることで誰でも取得することができますが、「付番時に各個人に必ず送られてくる通知カードがあれば番号の確認ができること」や「現在の行政手続ではマイナンバーの確認方法として通知カードの写しを提出すれば足りる」などの理由から、マイナンバーカード取得の必要性を感じる方が少なく、普及率が低迷する一因になっています。この法案では通知カードからマイナンバーカードへの移行を促進するために、通知カードを廃止するという内容が盛り込まれています。番号の通知方法については通知カードによらない別の方法が検討されています。今後は通知カードに代わり、マイナンバーカードを利用するということになりそうです。
税務会計1課 マネジャー
著者紹介
- 税務会計コンサルティング部 次長
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