【令和2年度診療報酬改定】地域包括診療加算の見直し

長 幸美

アドバイザリー

今回の改定では「連携」ものがとても多くなった印象を持っています。これは、「地域医療構想」の中で、「一人の医師が一人の患者を診る」ということではなく、必要に応じて、地域の中の医療サービスを活用して、より充実した医療サービス提供体制を確保し、地域住民に安心と安全な生活を提供してほしい、というメッセージが基本にあると思います。

今回はこの「連携」の中でも「地域包括診療加算」においての連携の評価を考えてみたいと思います。
地域においてかかりつけ医機能を担う医療機関の評価を推進する観点から、この施設基準のうち「時間外対応加算3」についても届出を行えることとなりました。
つまり、地域の中で、かかりつけ医が他の医療機関とも連携をしつつ地域を支えてほしいというメッセージだと考えています。

時間外対応加算1については、自院単独で常時対応できること。
時間外対応加算2については、準夜帯は自院で対応ができること。
・・・と、基本的に自医療機関での対応が求められてきますが、
時間外対応加算3については、複数の医療機関との連携により時間外の対応体制をとることで、良いとされています。

かかりつけ医機能の推進①(出典:厚労省「令和2年度診療報酬改定の概要」より)

この中で、「近隣の医療機関と連携し、輪番で時間外対応をすること」がもとめられていますが、この中で、問い合わせが多い項目が、「標榜時間外の数時間」が意味するものです。
数時間が2時間でよいものやら、4時間必要なものやら・・・明確に時間数が出ているわけではありませんので、迷うところだと思います。ただ、準夜帯(22時迄)の一部について輪番の体制をとると考えていただけるとよいと思います。

<参考資料>
〇令和2年度診療報酬改定説明資料等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352_00001.html

※04令和2年度診療報酬改定の概要(外来医療・かかりつけ機能

〇厚労省:令和2年度診療報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00027.html

※9 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示) 「初再診料」

医業経営支援課

著者紹介

長 幸美
医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント

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