【医療介護あれこれ】通所リハビリテーションにおける「コロナ特例措置」について
長 幸美
アドバイザリー新型コロナウイルス感染症にかかる介護事業所への人員配置の緩和などの特例が出ていますが、今回は、通所リハビリテーション事業における介護報酬上の取扱いについて、整理していきましょう。
6月1日に厚労省から、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第12報)」が出されました。
詳しくはこちらをご覧ください。
【請求単位数について】
通所リハビリテーションは、サービス提供の報酬区分において、A群、B群、C群に分けそれぞれに応じた算定方法に従って請求することになります。
(出典:厚労省事務連絡「新型コロナウイルス感染症にかかる介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取り扱いについて(第12報)」令和2年6月1日)
この場合の注意事項として、複数区分を実施している場合は、最も多い報酬区分における算定方法に従って、サービス提供回数すべてを算定基礎として算定することとされています。
さらに、リハビリテーション提供体制加算を算定している場合は、本特例により算定する基本報酬区分に応じた算定とする旨記載があります。
【算定例について】
上記で紹介した「新型コロナウイルス感染症にかかる介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取り扱いについて(第12報)の中で、事例の紹介がありました。
紹介の事例は、すべて通常規模の要介護3の場合を想定して掲載されていますので、それぞれの事業所規模と要介護認定の状況に応じ算定してください。
(出典:厚労省事務連絡「新型コロナウイルス感染症にかかる介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取り扱いについて(第12報)」令和2年6月1日)
また、これらの特例報酬の算定を行う場合は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーと連携し、情報の共有を図り、以下の点に留意する必要があります。
① 通所リハビリテーション等と居宅サービス計画におけるサービス提供回数等との整合性を図ること
② 当該取扱い等の実施により、区分支給限度額の取扱いに変更はないこと
③ 当該織扱いにおける請求にあたっては、居宅介護支援事業所が作成する給付管理表及び居宅サービス事業所が作成する介護給付費請求書のそれぞれに反映させる必要があること
A群、B群、C群のそれぞれで、算定制限がありますが、2区分情意の報酬区分で算定可能となります。また、複数の区分を利用されている場合など、月の提供回数によっても算定できる区分が変わってきますので、注意が必要です。
ポイントは、「ケアマネジャーとの連携」になると思います。これまで以上に健康管理や感染対策をされていると思いますが、「3密」は避けつつも、「密」に連携を図り、このコロナ特例を活用できるように頑張っていきましょう!
<参考資料>
■介護保険最新情報:WAM NET
https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail-list?bun=020060090
医業経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
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