災害にあわれた方への支援にまつわる税務上の取り扱い

江口 裕子

税務・会計

近年、「50 年に一度」と言われる大雨が毎年降り全国各地で災害が起きています。
今年も「令和2 年7 月豪雨」と名付けられた熊本を中心とした災害が発生しました。
被災された方を支援するために、個人や法人で義援金や寄附金を支払われることもあるかと思いますが、税務上の取扱いについては以下の通りです。

Case1:被災地の地方公共団体に設置された災害対策本部に対して義援金を支払った場合
法人:「国等に対する寄附金」に該当し、その全額が損金の額に算入されます。
個人:「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。なお、この義援金は、地方公共団体に対する寄附金として個人住民税の寄附金税額控除の対象となり、原則としてふるさと納税に該当します。

Case2:法人が自社製品等を被災者に提供する場合
不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、寄附金又は交際費等には該当せず、広告宣伝費に準ずるものとして損金の額に算入されます。

Case3:法人が被災した取引先に対し支出する災害見舞金
法人が、被災した取引先に対し、被災前の取引関係の維持・回復を目的として、災害を受けた取引先が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間において支出する災害見舞金は、交際費等に該当せず損金の額に算入されます。
抜粋:国税庁ホームページより

支払先等によって税務上の処理が違いますので、ご不明な点がございましたら弊社担当者までお問い合わせください。

税務会計4 課シニアコンサルタント

著者紹介

江口 裕子
税務会計コンサルティング部 税務会計3課 マネジャー

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