【医療介護あれこれ】オンラインカンファレンスの可能性

長 幸美

アドバイザリー

このところ、「コロナ禍」のおかげ(?)で飲み会もなく、セミナーや研修会もリアルなものが減ってきて、寂しい限りですが、おかげで、日ごろはお会いできない方々と意見交換を行うこともできるようになってきました。
今回は「オンラインカンファレンス」の可能性について考えてみたいと思います。

連携の実務者は「三密」が大好きです。
私自身も、「顔が見える連携」を行うためには、面と向かって想いを伝えることが大事だ、と常々考えています。連携実務者としては、「お会いしてなんぼ・・・」「お酒の席もよい連携をとっていくために必要」と思っていた一人です。
しかし「コロナ禍」になり、三密を避け、大人数の集まりもできず、初めてzoomを活用して「オンライン飲み会」をしたときには、不思議な感覚を覚えたものですが、今では当たり前のように行われています。やろうと思えば、つながりは作ることができる、と思っています。

医療や介護の現場でも、私の顧問先では、しばらく止まっていた委員会活動を、オンラインで開始し、また別のある病院では「感染対策」について、毎日のようにオンラインでミーティングを行い、その中で感染対策をしつつ患者の受入れを行っておられます。様々に工夫をしながら、コロナの大波を乗り越えておられる様子を見聞きし、本当に頭が下がる思いです。
かくいう弊社も、毎日の朝礼や会議、ミーティングに至るまで、オンラインをフル活用し、在宅勤務を取り入れつつ、業務の質を落とさないように努めていますが、朝礼をオンラインで行うさまは、いつ見てもシュールなものです。

先日、ある病院で、オンラインによる退院カンファレンスに立ち会わせてもらいました。また、時を同じくして、広島のおりづるネットワークにおいてオンラインカンファレンスの様子を再現し、「退院模擬カンファレンス」が行われていました。その再現ビデオを拝見させていただいたのですが、もっとオンラインを使っていけばいいのではないかと思いました。
工夫次第では、「カンファレンス会場まで行かなくてよい」ということは利点となることもあるでしょう。もちろん、患者が生活する場所をみないと勧められない状況もあると思いますが・・・
興味がおありの方は、YouTubeでご覧いただければと思います。

その反面、事務局やとりまとめを行う方々のコミュニケーションスキルが重要になって、対面とは違う配慮が必要になってくるなということも感じました
顔を合わせている状況であれば、その場で、雰囲気を読み、発言の意思表示ができますが、オンラインの場合は、ある程度の話の組み立てをしていないと、話が先に進んでいかないことも起こりえる状態です。ホスト(司会者)は参加者から発言がしやすくなるように声をかけ、緊張をほぐし、特に患者本人やご家族の方の不安に寄り添っていく必要があります。

オンラインとリアル(対面)・・・組み合わせにより可能性は広がっていくのではないかと思いました。皆さんはどうお考えになりますか?

<参考資料>
〇オンライン模擬カンファレンス「退院カンファレンス」
https://youtu.be/WKWoGdvsIfI

※連携実務者ネットワーク広島(おりづるネットワーク)が「おりづるオンライン」の中で実施された模擬カンファレンスの模様です。

医業経営支援課

著者紹介

長 幸美
医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント

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