【医療介護あれこれ】接遇レッスン「接遇5原則」
長 幸美
アドバイザリー皆さん、これまで経験した中で、印象に残っている応対(対応)はどのようなものがあるでしょうか?
例えば、記念日のレストランで・・・
宿泊先のホテルで・・・
訪問した企業で・・・
医療機関の受付等で・・・
あのお店、また行ってみようかなというような「よい印象」、もう二度と行きたくないというほどの「嫌な」思い出・・・少し思い出してみて下さい。
接遇研修のときにこのような問いかけをすると、様々な答えが返ってきます。
子どもが急な嘔吐でぐったりした時に、看護師さんが、「もう大丈夫」といってくれた時。
家族の具合が悪くなりかかりつけの診療所から大きな専門病院に行くように言われたときに、救急車に同乗して付き添ってくれた看護師さんの励まし。
宿泊先のホテルで、迎えてくれたホテルマンの対応。
・・・など、とてもあたたかな気持ちになるエピソードが語られます。
反対に、もう二度と行きたくないレストランや、医療機関の対応など、嫌な思い出も思い出して振り返ってもらいます。
その時にしっかりと思いだしてほしいことは、その人、その場にいた方々の表情や雰囲気です。良い印象が残っている方は、どんな表情をされていたでしょうか?どんな声でしたか?
イヤな思いをした場面も振り返ってもらいます。そして、どんな人対応をしてもらいたかったのか、どのような医療スタッフになりたいか、話し合ってもらいます。
私のイヤな思い出は、「感情的になっている」と感じることが多いです。これは自分自身も、相手も・・・相手が自己中心的だったり、「そんなんじゃだめよ、こうでしょ」ときめつけたり、途中で話の腰を折られたりすると、もやもやとした気持ちが残り、いやな思いが残っていきますね。
こういったことを通して、接遇の中で基本となる「5原則」とはどういうものか、皆さんに考えてもらうのです。
接遇とは、「接客」サービスに加えて、「あなたを大事に思っていること」を相手に伝えることであるということを前回のコラムでお伝えしていると思います。そして、マナーとは「規則に縛られることなく、相手を大切に思う心(気持ち)を表現する方法である・・・つまり自発的に居心地が良い場を作ることにあります。その時に意識をしてほしいのが、「接遇の5原則」です。これは接遇の基本的スキルともいえます。
①表情(笑顔)、②身だしなみ、③挨拶、 ④言葉遣い、⑤態度、です。
きっと、皆さんにとって「良い印象」として残っているエピソードには、柔らかな笑顔(表情)、あたたかな声、てきぱきとした動作(態度)などがあったのではないでしょうか?
でも、わざとらしくならないか心配・・・という方、ご安心あれ!
その「素敵だな」「いい印象だったな」と思っていた人の表情、まなざし、声、動作、等を真似してみましょう。はじめは恥ずかしくて、わざとらしくなってないかと気になっていても、2度3度・・・と重ねていくうちに、自然に出てくるようになります。
はじめは物まねでも大丈夫、繰り返すうちに、心からの笑顔や声、しぐさとして身についてくるようになります。まずは、「素敵!」「いいな」と思うことが大事なのです。
逆に、いやだったな、と思うことはマネしないこと!
よいものを取り入れ、いやなことは取り入れないこと・・・これがとても大切です。
「接遇の5原則」のひとつ一つを次回以降のコラムで説明していきたいと思います。知らないのと知っているのとでは大違い!スキルアップして皆さんの人生も豊かにしていきましょう!
次回は①表情(笑顔)について、考えてみましょう。
医業経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
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