【医療介護あれこれ】適時調査と施設基準
長 幸美
アドバイザリー先日弊社お客様向けのセミナーを開催しました。
テーマは「適時調査と施設基準管理」クリニックの事務員さんには、あまり耳慣れないことかもしれませんが、クリニックの運営にはとても重要な内容です。
診療報酬には、一般的な診療行為と、専門的な診療行為があり、簡単に言うと、施設基準は「専門的な診療行為を行ううえで求められる基準」です。これは医療の質を担保する上で定められている者だと理解しています。
「適時調査」とはこの施設基準を適切に運営されているかどうかを九州厚生局の審査官が確認するために行われるものです。個別指導とは違いますが、それぞれの施設基準について、重点項目が定められています。
例えば、機能強化加算でしたら、「かかりつけ医」としての機能を果たしていることを「掲示」「チラシ」により伝えられているか、在宅療養支援診療所(病院)や在医総管や施設総管において、直近1年間の看取り件数や緊急往診の回数など、その月ごとに統計を取っておかないと管理できないような内容があります。
入院施設を持っていらっしゃる医療機関だと、看護職員や介護職員の配置、夜勤の数など、事細かに管理をしていく必要があります。
終わった後で「数が足りなかった」ということになると、返還や施設基準の取り下げや類下げなどの手続きが必要になり、収入が減少する事態に陥ります。
自院がどのような施設基準を取得し、その基準の内容に必要な項目は整理し事務的に管理をしていく必要があります。また、診療報酬改定の都度施設基準の見直しが行われることがありますので、管理していく内容はその際に確認しましょう。
さあ、皆さんの医療機関では、どのような管理をされていますか?
この機会に一度見直しをしてみられてください!
<参考資料>
〇九州厚生局適時調査
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/iryo_shido/tekiji.html
〇九州厚生局:施設基準の届け出状況等の報告(定例報告)
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/shinsei/shido_kansa/kijun_hokoku/index.html
医業経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
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