補助金に係る消費税及び地方消費税の仕入控除税額報告書の提出について

寺師 幸士郎

税務・会計

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、医療機関や薬局、介護施設等を支援するための緊急的、臨時的補助金が設けられています。これらの補助金の中には、事後報告を要するものや、消費税の報告を要するものもあります。
消費税の報告を要する補助金の例としては、令和2 年度に都道府県が実施した「令和2 年度医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業補助金」、「令和2 年度新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(介護分)」や、国が行っている「令和2 年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金」があります。この報告は、消費税の確定申告後に行います。
これらの補助金による消費税収入は、消費税法上不課税(課税対象外)取引に該当します。補助金を受給した事業者が消費税の課税事業者であり、消費税の確定申告で補助金に係る仕入控除税額があるときは、後日その分の返納が必要となりますので、ご留意ください。なお、この報告は仕入控除税額が0 円の場合も必要となります。
また、簡易課税方式で申告している事業者や消費税の申告義務がない事業者も、報告は「必要」とされています。返還は生じませんが、原則、全ての受給事業者が交付決定ごとに報告する必要があります。所定の様式にて、必ず報告をお済ませください。報告の方法や様式、提出期限は、窓口となっている都道府県により異なります。詳細は、各担当者にご確認ください。

税務会計1 課 マネジャー

著者紹介

寺師 幸士郎
税務会計コンサルティング部 税務会計1課 マネジャー

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