「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」が発表されました
森 𠮷隆
人事労務「2023年4月に施行された改正育児・介護休業法により、男性の育児休業取得促進のため、常時雇用する労働者が1,000人を超える事業主は、育児休業等取得の状況を1年に1回公表することが義務付けられました。
これらをうけ、2023年7月31日に、厚生労働省「イクメンプロジェクト」による「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」(速報値)の結果を公表しました。
本調査の結果、従業員1,000人超企業のうち、3月末決算の企業の約9割が6月中に公表が完了予定であり、また男性育休等取得率は46.2%、男性の育休等平均取得日数は46.5日となりました(1,472社が有効回答企業として該当(1,000人超の企業に絞れば1,385社))。
また、「取得率を公表した効果・変化」では、「社内の男性育休取得率の増加(33.1%)」、「男性の育休取得に対する職場内の雰囲気のポジティブな変化(31.5%)」、「新卒・中途採用応募人材の増加(8.3%)」 の順で回答が多く、男性育休取得率を公表することが、育休取得の促進だけでなく、人材獲得の面でも効果を感じている企業が多いことがわかりました。」
これを見ると大企業に関しては、男性の育児休業取得率は政府が掲げる2025年までに50%以上とする目標にかなり近づいていると思えます。
ただし厚生労働省が発表した「令和4年雇用均等等基本調査」では、全体で17.13%となり、目標にはまだまだ届かない数字になっており、大企業とそれ以外の企業を比較した場合、かなりの格差があると感じられます。
2030年にも更に85%という目標が公表されており、目標達成にためには新たな施策が必要かと思われます。
■webサイト(文章)
厚労省「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」(速報値)を発表しました
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/jigyou_ryouritsu/topics/tp100618-1_00002.html(確認日:2023年8月3日)
2023年8月3日
著者紹介
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人事コンサルティング部 労務コンサル課 シニアコンサルタント
(特定社会保険労務士)
「WOWOW映画王選手権」2001年、2002年本戦連続優勝、2011年本選準決勝進出、2013年本戦準々決勝進出。2012年「スカパー!映画クイズ選手権」本選優勝。映画検定1級(2014年は首席合格)。
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