生成AIを理解する:お絵描き伝言ゲームに例えて 

赤嶺 奈美

DX推進

普段私たちが何気なく行っている作業は、今までの経験に基づいたものです。例えば、料理をするときの手順や、運転中の判断など、日常の多くの行動は経験に依存しています。AI(人工知能)は、インターネット上の膨大なデータを学習し、それを知識=経験として蓄えているものといえます。 

私たちの代わりにテキストや画像、動画などのコンテンツを生み出してくれるものが生成AIです。生成AIを理解するために、お絵描き伝言ゲームを想像してみましょう。あなたが絵を見て、言葉だけでその絵を説明し、他の人にその絵を描いてもらうとします。 

例として私から問題を出します。 

  1. 大きな円を1つ書きます。 
  1. 円の下に横長の長方形を書きます。 
  1. 長方形の上の2つの角から上向きに直線を引きます。 
  1. 2つの直線を1本のぐるぐると円を描いたような線でつなぎます。 
  1. 長方形の下に半円を書きます。 

さて、どんな絵が完成したでしょうか?おそらく、様々な絵が完成したと思います。 

ちなみに、弊社社員に書いてもらった絵はこのようになりました↓。 

私が皆さんに描いてもらいたかったのは電球の絵です↓。 

このように、指示があいまいだと、生成物が意図したものとかけ離れることがあります。生成AIを使うときも同じです。生成AIは、技術の発展によりお絵描き伝言ゲームのように、普段の会話で指示を理解し生成物を作り出すことができます。しかし、意図する生成物を得るためには、詳細で具体的なわかりやすい指示が必要です。 

このようなわかりやすい指示を行うためのテンプレートを「プロンプト」と呼びます。プロンプトを工夫することで、生成AIが意図した内容に近いものを生成する確率が高くなります。 

生成AIは、今後ますます進化し、私たちの生活や仕事において不可欠なツールとなるでしょう。そのため、プロンプトの作成技術を磨くことが、これからの時代には重要なスキルとなります。 

2024年7月23日

著者紹介

赤嶺 奈美
DX推進支援部 ICT活用推進課

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